第1次就労調査の報告(昨年の大分セミナーで報告)
 調査は2005年6月から7月にかけて行いました。
 対象は大分県内の当事者と企業。調査用紙は、セミナー実行委員会参加の団体・個人を通して可能な限り広範に配布し、配布数は当事者用700枚、企業用700枚となりました。回収数は当事者449名、企業168社でした。


当事者について − 「現在仕事をしていますか」


 現在仕事に就いている人は60名13.4%で、職についていない人が82.0%と大多数を占めました。そのうちフルタイム労働者は5名で就労者の8.3%、全体からみると1%で100人に1人の割合でした。一番多いのはパート・アルバイトの20人でした。就労の現状の厳しさが明らかになっています。


当事者について −「今後生きていく上で大切なもの」


 最も多かったのが「働く場があること」で277人、回答者の61.7%で3分の2近くになります。続いて「何でも語り合える友人」158人、「趣味」151人、「家族がいること」145人、「結婚・恋愛」115人。「貯金(お金)」102人、「資格や技術を身につけること」が63人あり、仕事に結びつく回答が非常に多くなっています。


企業について −「精神障害者の就労」


 「ある」が11社6.5%、「ない」が155社92.3%で、精神障害者の雇用が非常に少ない状況が明らかになっています。


企業について −「精神障害者の雇用促進が進まない理由」


 最も多かったのが「働く場があること」で277人、回答者の61.7%で3分の2近くになります。続いて「何でも語り合える友人」158人、「趣味」151人、「家族がいること」145人、「結婚・恋愛」115人。「貯金(お金)」102人、「資格や技術を身につけること」が63人あり、仕事に結びつく回答が非常に多くなっています。


企業について −「雇用していない理由」


 雇用していない理由は、「精神障害者は雇用しない」が34社33.3%、「精神障害者から求職がない」が17社16.7%でした。「その他」35社34.3%の内容は「仕事があわない」「危険だ」などが多くありました。多くの企業が無条件で拒んでいるわけではないことがわかります。


企業について −「雇用促進・長期定着に必要なこと」


 「医療や福祉によるサポート」62社36.9%、「経済的な助成制度の充実」61社36.3%、「社会の正しい理解」61社36.3%がほぼ並び、「人材育成・紹介の事業充実」49社29.1%が続いています。複数回答をした企業が多く、これらの総合的な取り組みの充実が必要ということが結論になるように思われます。